ケンブリッジ英検

本当の英語力をつけたいなら、英検とケンブリッジ英検を受けよう。

本当の英語力をつけたいなら、日本の英検とケンブリッジ英検を受けたら(受けなくともそのために学習をしたら)いいのではないかと思うことがあります。今回は、日本の英検と、よく知られていないケンブリッジ英検について、それぞれがどういう試験なのか、ざっくりと解説しています。

英検――子どもから大人までみんなが知ってる

まず、日本で受ける英語試験として一番おすすめできるのは、ずばり英検です。価格・問題の質・実用性・認知度どれをとっても安定しています。大学入試を控える高校生や、英語が苦手だけど練習したいという社会人の方はまず2級、難関大学を目指す高校生や、ある程度英語に自信がある(orあった)社会人の方は準1級を目指して学習すると、しっかり英語力がついていくと思います。

受験料も4技能試験としては、TOEFLやIELTSが2万5千円ほどかかることを考えると、ずいぶん安く済みます英検は1次試験に合格しないと、2次のスピーキングに進めないので、そのぶん試験に関わる人件費を抑えることができているのが、手頃な価格につながっているのだと思います。ということは、少なくとも2次試験までは進めないとちょっと損した気分になるという訳ですが。

英検――その三大特徴

英検の3題特徴は、次の通りだと思います。

1 レベルがうまくコントロールされた語彙問題

2 社会性のある話題に関する意見を述べる英作文

3 実用性にマッチしたスピーキング試験

語彙力というのは、○千語レベル、といった形で、学習者のレベルを判断するのにわかりやすい一つの指標になりますが、英検はきっちりそのレベルに合わせて問題をつくることで、安定感のある試験になっています。

「実用英語技能検定」という正式名称通り、英検は、英語がいかに実用的なものとして使えているかを判断してくれます。問題も非常によく精査されており、問題をといていくことで、英語力もしっかりついてくるような試験になっています。

特に準1級以上の英検の特徴は、25題の語彙問題と、読解・英作文・面接とすべて社会性のあるテーマが採用されていることです。どちらかというと社会や理科の教科書に載っているような、ある意味「高尚」な話題が多いです。

1級のリーディングセクションは、TIMEやThe Economistなどの高級紙を読むのに十分耐えうる読解力が必要です。言い換えると、1級に向けて勉強することが、ネイティヴスピーカーの知識人層が使う英語を理解することにつながるわけです。

こういったこともあり、英検の学習で英語力以外の知識も身につけることもできます。飽きもきませんし、英語力がほかの力につながっていくことを実感できます。

英語の試験で、よく広告や図表の読解などがあります。「実用」的な場面を想定していることは理解できるのですが、試験用につくられた広告を読み取ったからといって、それは試験のためのものであり、よくよく考えてみると、試験専用の読解で終わってしまうのかもしれません。

英語試験の広告やイベントの案内文などを読むたびに、試験としてはいいのだろうけど、「心に残る」英文ではないと感じてしまいます。IELTSの問題など、試験のためだけの問題で、読み終わったらどうでもいいような文も多いのですが、英検の問題は、いろんな意味で「心に残る」問題だと思います。読解問題の文章も、特に準1級以上は読んでいてとても興味深く、面白い文章ばかりです。噛めば噛むほど味が出る、そういった深い内容の文章を読ませるということが、ほかのどの英語試験にもない英検の優れた特徴だと思います。

ということもあり、裏を返すと、英検の合格にはカジュアルな文章や、砕けた表現はあまり出てこないということになります。

リスニングでは多少そういった口語的表現が聞かれますが、それでも他の試験よりは少ないです。リスニングだろうと、講義や説明文的なモノローグの占める割合は随分多いです。

こういった特徴もあって、英検はなんだか「日本人らしい」お行儀のよい試験だとも言えるかもしれません。

ケンブリッジ英検――聞いたことあるけど、イカつそう…

非常に優れた試験である日本の英検ですが、あえて「弱み」があるとしたら、「高尚」なテーマに偏っている点であるかなと思います。リスニング試験も日本人には慣れ親しんだ、きれいに雑音の取り除かれた音声・スピードで読まれます。

フォーマルな表現には強いですが、実際に英語圏で触れる表現はそういった文ばかりではありません。そこで、英検の学習を補うという意味でおすすめなのが、ケンブリッジ英検です。

ケンブリッジ英検は日本では日本では今のところ一番認知度が低い試験ですが、世界(特に欧州)では最も知られた英語試験です。日本の英検とケンブリッジ英検の認知度は、日本と欧州では逆転すると考えてもらえばいいかもしれません。

ケンブリッジ英検はCEFR完全準拠した試験で、欧州では一般的なスタイルの語学試験です。例えば、フランス語ではDELF/DALF、ドイツ語ではGoethe Zertifikatといった同様の4技能試験があります。

日本の英語学習はいま、文法編重への反省から、入試問題から文法問題は減っていく傾向にあります。実際、新センター試験のモデルとして発表された問題には、従来の4択文法問題や並び替え問題はなくなっています。

日本の英検にも準1級以上は文法を直接尋ねる問題は1問もありません。一方で、CEFRの本家本元のケンブリッジ英検にはレベルが上がってもそれなりに文法問題が出題されることも知っておくべきだと思います。

ケンブリッジ英検――あの手この手の試験内容

試験時間は非常に長く(日本の英検の1.5~2倍ぐらいと思ってください)、問題のバリエーションも多岐にわたります。そのため、英語力を正確に測定してくるとも言えます。

日本の英検は語彙問題の比重がかなり大きい分、裏を返すと、単語さえ覚えれば、かなり点数は上向きになります。ケンブリッジ英検は問題の幅が広く、リーディングやリスニングにも記述の要素があるため、なかなか簡単に点数を上げる対策はありません。まさに自力が必要なわけです。

題材は、少々アカデミックな要素もありつつ、日常に即したものが多いのが特徴です。小説やエッセイのような文も多いです。カジュアルな表現なインフォーマルな言い回し、またイディオムの割合も多く、はじめて見たら戸惑う日本人も多いと思います。

リスニングは容赦ないネイティヴの言い回しとスピードで読まれるため、きれいに録音された音声になれた日本人には難易度が高く感じると思います。

ケンブリッジ英検――受験は難しいなら対策だけでも

そういったこともあり、世界標準の英語に親しむという点で、ケンブリッジ英検に取り組むことはおすすめできます。受験料はTOEFL、IELTSに比べると少しだけ安いぐらいで、2万円前後です。決して安くはありませんし、受験地も英語試験では最も限られていて、関東関西以外の方には非常に受けにくい試験になっています。こういったこともあり、なかなか広まっていかないのが現状だと思います。

受験が難しいという方は、問題だけでも入手して、練習問題と思ってやってみるだけでも十分学習効果があると思います。ケンブリッジ英検向けの公式教材は、過去問や各分野の練習ドリル等がIELTSと同じCambridge University Pressから各種出版されています。

これらの過去問集や練習問題は、非常に質の高い問題が集まっていて、通常の学習に使うにももってこいの教材になっています。こうした教材はあまり日本では知られてはいませんが、英語の教材として、研究に研究を重ねてきた英語教材の機関であるCambridge University Pressの書籍群はかなり安定感があり、実力をつけるにはもってこいのものが多いです。受験が厳しいという方も、こういった問題に触れてみるだけでも英語学習の大きな指標となってくれると思います。

まずは過去問を1度やってみてください。バリエーション豊かなケンブリッジ英検の問題は、それだけで優れた英語の問題集になります。

 

ちなみに、ケンブリッジということもあり、イギリス英語が出題の中心ですが(問題文のスペルなどはイギリス英語に統一されています)、実際には様々な地域の英語が使用されており、解答はどの地域の英語で書いても認めてもらえます。

リスニングなんかは、結構なまっている感じの英語を話す話者も見かけられます。その点で、アメリカ英語が一般的な日本の英語学習にはあまりない、英語の多様性に触れることもできます。

まとめ――CEFRの試験から何を学ぶか

英語の外部民間試験は、英検、TOEIC、TOEFL、IELTS、TEAPなどいろいろあってどれを受けたらいいのか分からないという人も多いと思います。2020年大学入試で従来のセンター試験に加えて外部試験を活用することが決まってから、こういった試験への関心も高まってきています。

しかし一方で、いろいろ試験がある結果、どれを受けたらいいのか迷う方も多いと思います。

日本の英検とケンブリッジ英検は、ともにTOEFLやIELTSのようなスコア型の試験ではなく、ある一定のレベルの問題を合格点に達しているかどうかを見る試験です。つまり試験には合否があります。ケンブリッジ英検はCEFRのレベル分けに基づいた英語はどのようなものか知る機会にもなります。

どちらかというと日本人は、合否型の試験や資格が好きだと言われているので、ケンブリッジ英検も日本の英検と同じように、少しずつ市民権を獲得していってほしいと思う試験です。

特に、ケンブリッジ英検のリスニングは、雑音やくだけた表現を取り除いたきれいな英語になれている日本人には難しいでしょうし、それ故、英語学習について新たな視座を与えてくれるものだと思います。

これから英語試験はどれが生き残っていくのか、楽しみに見守りたいと思います。

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