ケンブリッジ英検

【ケンブリッジ英検CAE/CPE】リスニング(一番おすすめ)内容とポイント

ケンブリッジ英検は英語の試験としては唯一のCEFRに完全準拠した試験で、近年日本でも注目が高まってきています。今回は、ケンブリッジ英検の最難関(と思います)リスニングセクションについてです。レベルこそ違いますが、内容的にはCAE, CPEはどれもほとんど同じ感じです。

リスニングパートの概要

リスニングは全体の20%を占めています。試験時間はCAEでは40分ほどです。最後の5分ぐらいは答えを解答用紙に書き写す時間です。

リスニングは全部で4つのパートから構成されます。FCEでもCAEでもCPEでも構成はほとんど変わりません。

全体的に言って、ケンブリッジ英検のリスニングは、他の同レベルの試験に比べて難しいです。少なくとも、多くの日本人にとっては難しい印象を受ける問題が多いと思います。

ケンブリッジ英検には次のような特徴があります。

・英文のスピードが速い

・日本の学校では習わないような口語的表現が多い

・多様な英語

こういったこともあり、ケンブリッジ英検のリスニングは、あまり日本人にはなじみのない要素が多いです。ただでさえイギリス英語がメインである上に、そのなかでもさまざまなアクセントをもった話者が登場するので、難しくなっています。

ケンブリッジ英検のリスニングはすべての音声は2回読まれます。現在はリスニング試験は1回だけ読まれるのがどちらかというと主流で、日本の英検やIELTSなどでは、すべてのリスニング音声は1度しか読まれません。

一方でケンブリッジ英検のリスニングは2回読まれるのですが、それでも他の試験より難しいと思います。少なくとも私は断然難しく感じます。まさに容赦ないリスニング問題という感じです。

リスニング音声が1度しか読まれない試験で、間違えたり、分からなかったりするのは、いろいろな原因が考えられます。1回勝負のリスニングでは、聞き取りができてないという理由以外にも様々な要因で正答できなかったりします。聞くべきポイントを逃していたり、英文の理解が遅くなったり、一瞬でもぼーっとしたりしたら正解できません。

しかし、英文が2回読まれる試験で正解できない原因は、純粋に「英語が聞き取れていないから」ということがほとんどです。1回目で、ここを聞いておこうと思っていて、2回目でそこを集中して聞いても「聞き取れない」ということは、もう完敗なわけです。

ただ単に英語が聞き取れていないから正解が選べないというのは、1回読みの試験ではあまり感じることができません。

正直、ケンブリッジ英検は本当に「聞き取り」に苦労する問題が多いので、音声が10回読まれても日本の英検より難しいと思います。言い換えれば、これが聞き取れるようになればかなりリスニング力がつくと言えます。

すべての問題で、「これから読まれるのは○○についての英文で…」という状況説明が問題用紙に書かれていて、設問文もすべて印刷されており、設問は聞き取る必要がありません。すべての問題で、事前に設問に目を通す時間を与えられます。

つまり、出題者側は、純粋に問題本文を聞き取るガチンコ勝負の舞台を整えてくれているのです。この点がケンブリッジ英検の特異な点であり、世界で信頼される理由だと思います。

 

全4パートの内容

難易度の高いケンブリッジ英検のリスニングですが、パートごとに問題の出題のされ方も多様です。ここからは、それぞれのパートを具体的に見ていきましょう。

Part 1 会話文の内容一致問題

リスニングのパート1は2人の人物の対話を聞いてそれに関する質問に2つ答えます。会話の状況説明と質問文はすでに問題用紙に印刷されていて、最初に数秒この問題文を読む時間があります。問題はどちらも3択です。

会話する人物は基本的に男女です。設問に答えるには問題文の細かいところまで聞き取っておく必要があります。

リスニングセクションの中では一番日本人にもなじみがあって、取り組みやすいパートです。英検リスニングのPart1を少し長くして設問を2つにした感じです。しかし、ケンブリッジ英検ならではのナチュラルスピードの英語に加え、言いよどみ、口語表現など、日本人学習者を苦しめる要素は満載です。

結論、短いし、3択だけど、やっぱり難しい。

 

Part 2 モノローグのディクテーション

リスニングのパート2はあるテーマについての長い講義やモノローグを聞いて、設問の空欄に入る語句を書き取る形式です。設問文は流れる本文をパラフレーズ(言い換え)した内容になっています。

最初に40秒ほどすべての設問に目を通す時間が与えられます。その間にいかに本文の内容を予想し、どこを聞き取るか的を絞る必要があります。

内容一致の選択式ではなく、ディクテーション形式なので、解答のワードをピンポイントで聞いていかないといけません

設問は8つで、解答はそれぞれ1語かせいぜい2語です。引っかけのワードも頻繁に出てるのにも注意しないといけません。

形式としては一番近いのはIELTSのリスニングPart4でしょう。ただし、IELTSのほうでは1回しか本文が読まれないため、解答のワードは割とゆっくり読んでくれるのですが、ケンブリッジ英検の方はディクテーション形式だろうがまったく容赦ないスピードで本文は突き進んでいきます

読まれる2回のうちに、何が何でも解答のワードに食らいついていかないといけないわけです。集中しておかないと、あっという間に気づいたら聞くべきワードが通り過ぎていっていた、みたいなことになります。

このセクションは全体で読まれる英文の量が多く、時間も長いので、集中を持続させつつ、答えの箇所は、ピンポイントで単語を聞き逃さないようにしないといけません。慣れないとなかなか全ワード聞き取ることは不可能でしょう。

 

Part 3 インタビュー聞き取り

リスニングのパート3は、インタビュー形式の音声です。聞き手1人と話し手2人という形式が普通です。他のパート同様、最初に設問に目を通す時間が40秒ほど与えられます。

形式として、雰囲気は英検1級のリスニングPart4をもっとバージョンアップしたような感じだと思ってもいいかもしれません。なお、CAE, CPEではPart3にあたるこの問題が、FAEではPart4に該当します。

設問は6つで、聞き手が話を振って1人が答えるまでで1問なので、問題の切れ目は明確です。この問題は(この問題も)かなり細かいところまで本文を聞いておかないと正解が選べない問題や微妙なひっかけ問題も多いです。

パート2と同様、このパートも問題本文が長いので、集中力を切らさずに最後まで聞き取らないといけません。これには結構練習がいると思います。聞きながら設問を読んでいると、あっという間に会話は進行していくので、聞くときは「聞く」に集中したほうがいいかと思います。

 

Part 4 5人モノローグ×ダブル設問

リスニングのPart4は、ケンブリッジ英検リスニングを締めくくるにふさわしい、独特な問題です。独特で、かつ難しいです。(予想通り)

5人の人物が自分の職業など、生活感のある話題について、1分ほどの短い文を読みます。設問は5人の話者それぞれ2パターンあって、それぞれのパターンにあたる解答を8つの選択肢から選ぶ形式です。

例えば、1つの質問は「それぞれの話者は自分の仕事でどのような変化が最近あったか」というものであったら、もう1つは「その変化についてどう思っているか」という感じで、それぞれ8つの選択肢を5人の話者に当てはめるというわけです。(つまり選択肢のうち3つは余ります。)

便宜上「5人モノローグ×ダブル設問」と名付けました。苦しまぎれですが、結構内容を表したタイトルではないでしょうか。

ちなみにFCEではPart3にこの形式の問題があります。ただし、FCEでは「ダブル設問」ではなく「シングル設問」です。答えるべき質問は1話者につき1つだけです。

このパートは、他のどの英語試験にもないような形であるため、ケンブリッジ英検らしさのようなものが詰まっていると私は思います。

このパートを難しくしている要因のもう一つは、話される英語の多様さです。イギリス英語は地域差が大きいことでも知られていますが、このパートに登場する5人はアクセントもイントネーションも話しぶりも本当に様々です。めっちゃなまってるな…という人が登場することも珍しくありません。

へたしたらスクリプトを見ながら聞いても、これ読んでるか? という単語もあるぐらいです。

1つ1つは短いスクリプトなので、練習は割としやすいパートです。私は全話者の全台詞をディクテーションしたりしていました。他のパートは長すぎて全文ディクテーションはきついですが、このパートはちょうどいいです。その上で多様な英語をまねして音読してみるのも結構楽しいです。

過去問をやっていたら、《come, blood, one》をそれぞれ、「コム、ブロッド、ヲン」みたいに読んでる話者なんて出てきて、全然分からなかったこともありました。comeが聞き取れないなんて…

楽しいですね。(笑)

 

まとめ――いちばん体験してほしいのがリスニング

いま、英語の試験において、リスニングは本文が1回だけ読まれるのが主流となりつつあります。センター試験も、大学入試改革でリスニングは1回だけに変わると言われています。

わたしは、リスニングは本来1回だけ読まれるべきだと思っていました。理由は単純で、実際の生活では繰り返しなどないからです。人生に停止ボタンや巻き戻しなどありません。

人生は一度きり、だからリスニングも1度きりというのは当然の流れだと思います。1度きりのリスニングは、スピーイング並に英語の総合力が必要になるものが多いです。瞬時に問題を把握し、文脈や状況を理解し、1度だけ耳を通る必要な情報を確かにつかみ取るからです。次に何がくるかもある程度予測しておかないといけません。

そういうこともあり、1度だけのリスニングは私は賛成派だったのですが、ケンブリッジ英検を体験してみてその考えも揺らいでいます。

理由は単純で、10回以上聞いても分からない問題がケンブリッジ英検にあるあからです。これを知らなかったら、回数が多いから簡単になるわけではないということに気づかなかったかもしれません。

先にも言いましたが、ケンブリッジ英検のリスニングは英語の総合力を試すと言うよりは、英語を聞き取る力を純粋に、ピンポイントで試す問題です。問題文本文と聞き手の耳(と頭)の1対1の対決になるように問題は設定されています。

音声を1回きりにする方向性もいいのですが、それでもケンブリッジ英検のリスニングは、素晴らしい問題だと思います。

ケンブリッジ英検のなかでも、もっとも多くの日本人に体験してほしいセクションです。

 

POSTED COMMENT

  1. […] (一方で、リーディング・リスニングはケンブリッジ英検の方が同レベルの英検より難しいと感じることが多いです。詳しくはリーディングとリスニングについての記事を参照) […]

  2. […] 【ケンブリッジ英検CAE/CPE】リスニング(いちばんおすすめ)内容とポイン… […]

  3. […] リスニングセクションについて詳しくはこちら。 【ケンブリッジ英検CAE/CPE】リスニング(一番おすすめ)内容とポイント […]

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です