ドイツ語

『耳が喜ぶドイツ語』『口が覚えるドイツ語』を使ってB2レベルを突破しよう

第2外国語の教材は英語に比べると一気に数が減ってしまいます。人気の言語ですら、書店の片隅で英語の後塵を拝するというのが現状です。そして、それらの多くは入門から初級レベルを扱っています。

そんなか、中級レベルの学習に役立つシリーズがあります。今回は、これらの教材を使って、B2レベルまでのドイツ語力をつける方法を考えましょう。(他の第2外国語学習にも参考になるはずです。)

私が最も使い倒したドイツ語教材

私が使ってきたドイツ語教材は数多くあります。初級文法の段階では、『しっかり身につくドイツ語トレーニングブック』という教材がなによりおすすめです。

そんな中、中級段階になって一番使い倒した教材が、次の2つです。

『耳が喜ぶドイツ語 リスニング体得トレーニング』

『口が覚えるドイツ語 スピーキング体得トレーニング』

時間的にも、期間的にも、一番長く使ってきた教材です。これらの教材は、第2外国語で「読む」以外にも「聴く」「書く」「話す」の4技能を中級レベルまで高めてくれるありがたい教材です。

この教材を使うことで、ドイツ語のGoethe ZertifikatのB2レベルに合格できるぐらいのドイツ語力をつけていくことができます。

私はこれらを使って学習した後に、ゲーテのB2を何とかパスしました。割と合格ぎりぎりの点数でしたが、一応合格は合格です。

第2外国語は、語学学校に通うか、外国語で書かれた教材を使わないと中級以上にはなれないと思っている方は参考にしてみて下さい。

この「耳が喜ぶ・口が覚える」シリーズは他の多くの言語で刊行されているので、第2外国語学習者の中では有名な教材ですので、見たことある方も多いでしょう。

 

シンプルな中身

このシリーズは各国語で「読む」「聴く」「書く」「話す」を鍛えてくれる希少な存在の教材です。私は「耳が喜ぶ」は3つ「口が覚える」は2つの言語で使っています。

どの言語でも構成はまったく同じです。

この教材は、人気ではありますが、特に斬新なスタイルというわけでもありません。むしろ、構成自体はかなりシンプルです。

「耳が喜ぶ」の方は、テキストと対訳がついていて、それを音読したCDが付いているだけです。「口が覚える」の方は、日本語の短文が並んでいて、次のページに外国語訳が並んでいるという構成です。

 

『耳が喜ぶドイツ語』

内容とポイント

  • ナチュラルスピード
  • クリアな音声
  • ドイツに関する文章

この教材のポイントは、テキストとCDにあります。先述の通りですが、構成はかなりシンプルです。そして、そのシンプルさがいい。いろいろな学習に使えます。

ページの左側にドイツ語文、右側に日本語訳が書かれています。そしてCDはドイツ語文をナチュラルスピードで読んでくれます。

文章自体は、最初は80語ほどの短いものです。後半は、最長300語ほどの長さになります。

この教材のありがたい点は、ドイツ語を割と速いナチュラルスピードで読んでくれているという点です。そんな教材は英語だったらいくらでもありますが、ドイツ語でこのスピードの音声を扱った教材となるとあまりないのです。

もちろん、スピードは速めですが、音声はクリアで聞き取りやすい音質です。そのため、スピードに慣れつつ、クリアな発音を維持して練習できます。

また、テキスト本文はドイツに関するものがほとんどです。これがまた素晴らしい。

ドイツという国の社会、政治、文化に関する一般常識的な題材が並んでいます。たまには、息抜きという感じで身近なほっこりするようなテーマも採用されています。

外国語を学ぶ中で、その国がどんな社会であるかを知るのはとても役に立つことです。この本では、そういった知識とその言語を、自然に身につけていくことができるようになっています。

ドイツ語版だと、次のようなテーマが並んでいます。

  • 「難民の庇護」
  • 「ドイツとヨーロッパ連合」
  • 「ブラームスとその廃れることのない音楽」
  • 「スイスの国民投票」
  • 「アウトバーン 高速の車と渋滞」

私もドイツ語のメディアを読んだり、小説を読んだりすることは多くありましたが、この本で知った知識は何度も役に立ちました。現代ドイツを取り巻く状況や「ドイツ的なるもの」に触れられる本格教材で、日本語で出版されているものは多くはありません。

その意味でも、とても価値ある教材だと思います。

 

使い方

本書はシンプル故に使い方は割と自由にいくらでも工夫が出来ます。

リスニングが基本となっているので、とにかく音声を活用しましょう。

  1. 音声を何度か聴く
  2. スクリプトを見ながら聴く
  3. シャドーイング

これが王道の使い方だと思います。あとは、何日もかけて、完璧にテクストを見ずともシャドーイングできるまで練習することです。

ドイツ語に慣れていない頃はまったく聞き取れないという感じだと思います。続けていけば少しずつ聞き取れて内容が理解できるようになっていきます。

レベルアップを図りたいなら、この教材を使いつつ、多読とボキャビルを別でやっていく必要があります。こういった「ドイツ語を理解する力」のボトムアップ無しでいくら音声だけ聴いていても上達はしません。

補足ですが、ドイツ語については、あまりディクテーション(書き取り)は必要ないと私は思っています。ドイツ語では、発音とスペルは一致しています。発音の規則さえしっかり身につければスペルで困ることはありません。

それほど「音」と「書き取った文字」に乖離がない場合は、ディクテーションよりも音読をひたすら繰り返す方が効率的です。(ちゃんと発音規則通り音読できたら、スペルも身につきます。)

 

『口が覚えるドイツ語』

内容とポイント

  • 初級文法を身につけた後に
  • 短文をひたすら訳す
  • 瞬間「独」作文型

この教材は、いわゆる「瞬間英作文」のドイツ語バージョンです。スタイルはシンプルですね。

各文法項目事に10個の日本語文が並んでいます。次のページにその独訳です。日本語を見て、瞬間的に独訳できるまで練習をしていくというコンセプトです。

初級文法は9割方身についたという段階で使う方が効果的です。格や語順の決まりは理解したけど、まだ会話では使えないというレベルの人が対象となっています。

つまり、理解したけど、できるだけ「瞬間的に出てくる」ところまで持っていくためのトレーニングだと思ってください。

 

使い方

こちらは、アウトプット型の教材です。『耳が喜ぶ』と並行して使っていくといいでしょう。

どちらもやる時間がないという人は、こっちの方を後回しにしてもいいと思います。インプットのしっかりした土台無しに口頭でアウトプットの練習はできません。

  1. 書く→話す
  2. 繰り返す(3周以上)

独作文にあまり慣れていないという人は、最初は日本語文を見て、ドイツ語を「書いてみる」ことをおすすめします。口頭で瞬間英作文できるには、最低でも書けないと無理です。

この教材は、「考えながら書ける」ことを、「考えずに話せる」まで持っていくことに重点を置いています。最初のうちは、とりあえず書いてみるのも遠回りに見えて実際は近道だったりします。

あとは、日本語を見た瞬間ドイツ語文が出てくるまでひたすら練習しましょう。頭で考えて出てくるではなく、口から勝手に出てくるまで練習します。まさに、「口が覚える」です。「頭で覚える」ではありません。

3周以上繰り返すとドイツ語もわりとすらすら出てくるようになると思います。

書籍メインで使うなら、CDは発音の確認程度でもいいです。CDは日本語→ポーズ→ドイツ語の順番で読まれます。(「スピードラーニング方式」です。)

CDを使って独訳していくのは書籍を使ってやるのと違う難しさのがあります。かなりすらすら言えるレベルでないとCD使いながら口頭訳は難しいです。

(ちなみに、この教材は2018年4月に改訂されました。旧版は格言や引用が多かったのですが、改訂版は日常的な台詞が多いです。中身は大分違うので、片方終わった方はもう片方を手に取ってみてもさらなる学習が出来ます。ドイツ語版の話です。他の言語では未確認です。)

 

まとめ

日本語とドイツ語はかけ離れた言語です。

英語とドイツ語ですら、類似点も多いですが、随分違うところもあります。特に、形容詞や所有代名詞の格変化、枠構造などは、繰り返し何度も練習しないとなかなかマスターできません。

ドイツ語はその点、同じような練習を繰り返しやっていくことが物をいいます。そのなかで、ちょっとずつドイツ語が使えるようになっていくのです。

スピーキングに関して、私はこの『口が覚えるドイツ語』以外に、2つの教材を使って瞬間独作文の練習をしました。

ゲーテのB2を受けたときには、ドイツ人と話したことなど一度もありませんでしたが、この方法でパスすることができました。その後ドイツに旅行に行っても、まず意思疎通で困ることはありませんでした。

格変化や語順が完璧なドイツ語文を流ちょうに量産できたわけではありませんが、日常的に生きていく分には十分です。

結論、正しい学習をするとB2レベルの外国語力は自力で身につきます。

日本の教材はそれほどしっかりしています。

あとは努力と工夫次第ということです。

 

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